住職雑記～中国の横暴を許すな！仏教国チベットを応援しよう～

　今ニュースで報道されているとおり、勇気あるチベット国の民衆が立ち上がりました。チベット国は釈尊伝来の仏教を受け継ぎ、国民は仏教のみおしえを生活全ての規範となし、今もなお生きた仏教が伝わっている国であります。しかし、戦後、中国共産党はチベット国を軍事侵略し、一方的に自国の領土に編入してしまうのです。中国共産党は、「チベットに巣くっていた悪しき階級制度による差別からチベットの民を解放し、健全な平等主義を理想に掲げる中国共産党が保護した」と主張しています。しかし、チベット国は仏教国です。仏法僧の三宝に敬いの心を捧げ、仏教の道を説き示す僧侶やその体制に帰依することを「貴族階級の台頭と差別」と捉えるのは、民族的な宗教文化を無視した暴論です。中国共産党一党支配は唯物主義信仰のようなもので、チベット仏教は滅ぼされようとしています。侵略以降、チベット国は中国共産党の徹底的な圧政、民族浄化（漢民族の流入）、拷問虐殺、共産思想統制、仏教寺院の徹底破壊と辛酸をなめる思いで耐え抜いてきました。
　今回、中国国営の新華社通信が「ダライ・ラマが暴動に関与したと非難した」と報道したそうですが、言論統制された（中国ではインターネットなども高性能のフィルタがかけられ、自由に検索などできません）しかも国営の放送局など全く信用に足りません。毒餃子の際の中国政府、中国国民の態度を見れば明らかです）　
　中国共産思想を恐怖政治によって徹底させ、暴力にてチベット国の実行支配を続ける中国共産党総書記長と、仏教の慈悲中道の精神により、怒りを静め、恨みを克服し、常に対話と理解を求めるダライラマ法王のどちらに利があるでしょうか。
　日本は仏教国です。外交配慮によりマスコミや政府がこの問題に言及できないなら、仏教徒である我々市民レベルからアクションを起こさねばなりません。
　
下記ホームページでチベットの現状を理解してすることができます。是非アクセスしていただき、改めて問題意識を持っていただきたく存じます

ダライラマ法王の声明文
http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/uprising49th.html

ダライラマ法王日本代表部公式HP
http://www.tibethouse.jp/home.html

ウィキペディア「チベット」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88

コメント 4

【　［北京　１６日　ロイター］　中国チベット自治区ラサで発生したチベット仏教僧らによる大規模な暴動を受け、中国の当局者らは、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ１４世の支持者らとの「人民戦争」を戦うとの姿勢を強調した。同暴動をめぐっては、数十人の死者が出ているとの情報もある。
ラサでは１４日、けさをまとった者や独立を求めるスローガンを叫ぶ者が商店を破壊したり、銀行や政府関連の建物を攻撃、警官に石や刃物を振りかざしたりして、大規模な暴動に発展した。
１６日付のチベット・デーリー紙によると、中国政府当局者は１５日の会合で「今回の乱闘や破壊、略奪、放火の憂慮すべき出来事は、国内外の反動的な分離派勢力が慎重に計画したもので、最終目的はチベットの独立だ」と指摘。「分離主義に反対し安定を守るため、人民戦争を戦う。こうした勢力の悪意ある行為を暴き出し、ダライ派の醜い面を明るみにさらけ出す」としている。
住民らによると、ラサでは１６日現在、鎮圧部隊が道路を管制した上で住宅を厳重に監視している。
今回の暴動について、中国は少なくとも１０人の「罪の無い市民」が、主にデモ参加者の放火による火事で死亡したと発表した。
これに対し、ラサとつながりの強い外部関係筋は、ロイターに対し、犠牲者はそれよりもはるかに多いと指摘。暴動とその後の鎮圧行為での被害者の遺体を実際に目の当たりにしたという人物の話として「ある遺体安置所だけでも６７体あったそうだ」と語った。
一方、インド北部に拠点を置くチベット亡命政府は、中国当局との衝突で約３０人が死亡したとしている。
中国政府は、外国メディアがチベットから自由に報道することを禁じており、実際の被害規模を確認するのは難しい状況となっている。】


　力で偽りの平和を演出する中国ですが、オリンピックの開催国が「戦争」発言するのはいかがなものでしょうか？オリンピック開催中や、むしろ開催の実績をを手に入れた開催後の動きが心配になります。


by 日梵 (2008-03-16 21:34) 

ダライラマ猊下がおっしゃるように中立・公正な国際的機関の調査がなされるのが必須のことと思います。（調査を安々とは受け入れないでしょうが・・・。）いずれにしましても、双方の犠牲者がこれ以上増えないように希望するばかりです。憎悪のスパイラルを断ち切るのは大変難しいこと。負のエネルギーが増大すると、対象は無差別化し弱者までもが犠牲になります。悲しいことですが、人間なら誰もが加害者あるいは被害者になる潜在性があると思います。色々考える機会を与えていただきありがとうございました。
by なごやなかがみ (2008-03-18 21:17) 

なごやなかがみ様
仏教界はこれを法難ととらえ、不殺生戒の再認識と、調和と協調、「恨みは恨みを絶つことにより消える」と示された教主釈尊の慈しみと哀れみを発信すべきですね。
　しかし、チベット人は蟻の命も明日は我が身と大切にする国民ですから、今回の蜂起はよっぽどの事だと思います。コメントありがとうございました。

by 日梵 (2008-03-25 00:29) 

オリンピック憲章
「人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別はいかなる形であれオリンピック・ムーブメントに属する事とは相容れない」

福田首相は現段階での中国批判とボイコットへの動向に難色を示されているようですが、この憲章を基準にして論ずべきではないかと思います。
by 日梵 (2008-03-30 16:57)